スポーツトレーナーは、アスリートはもちろん、運動や健康に関心のある人たちをサポートする仕事です。
具体的には、体力やパフォーマンスの向上を目的としたトレーニング指導、ケガの予防や応急処置、リハビリ支援、さらにはメンタル面のケアや休養のスケジュール管理など、心身両面からサポートを行います。
活動の場も幅広く、スポーツクラブやジム、学校の運動部、プロチーム、医療機関など、多様なフィールドで活躍しています。
スポーツトレーナーの就職先として、以下の3つが代表的です。
プロチームや選手専属のスポーツトレーナー
プロスポーツチームやトップアスリートの専属トレーナーとして活動する場合、年収は約300万円〜1,000万円と幅があります。担当するチームや選手のレベル、トレーナー自身の経験や実績により、大きく差が出るのが特徴です。
スポーツジムのトレーナー
スポーツジムで働くトレーナーの年収は、一般的に約300万円〜400万円程度。スキルや指導実績、在籍年数に応じて昇給が見込めるため、継続的なキャリアアップが可能です。
整体院・整骨院で働くトレーナー
整体院や整骨院に勤務する場合、年収はおおよそ400万円前後とされています。ただし、年齢やキャリアによって個人差があり、40〜50代でも年収300万円前後にとどまるケースもあります。
その一方で、学校の部活動のトレーナーや、専属トレーナーがいないチームを副業でサポートするなど、活動の幅を広げることで収入アップを狙うことも可能です。

専門学校や大学で専門知識や技術を学ぶことが重要
スポーツトレーナーとして活躍するためには、目的に応じた効果的な運動メニューを考えたり、ケガを防ぐための幅広いスポーツ知識が求められます。大学や専門学校のスポーツ系学科では、スポーツ理論や生理学、栄養学などの基礎知識に加えて、実際の運動を通じた実習によって、指導方法や種目の選び方などを実践的に学びます。
特に専門学校は実習の比率が高く、企業と連携した授業やインターンシップを通して、在学中から現場に近い経験を積むことができます。
卒業後は、フィットネスクラブやスポーツジム、パーソナルトレーニングジムのほか、スイミングクラブや公共体育施設などで働くケースが多く、経験を重ねることで独立やフリーランスとしての道も広がります。
スポーツトレーナーに必須の資格はない
スポーツトレーナーとして働くために必要な資格はありません。
ただし、専門知識やスキルは必ず必要となる仕事なので、それらを証明するために様々な資格があり、取得していなければ就職できない企業もあります。広く知られている資格としては「健康運動実践指導者」や「JATI-ATI(JATA認定トレーニング指導者資格)」などがあります。
また、スポーツジムなどの企業で働く場合、インストラクターとしてのスキルだけでなく、マネジメントスキルやExcel・PowerPointなどのビジネススキルも必要となってくるため、学生の間にそれらの資格を取得しておけば就職活動で有利になることもあります。
スポーツトレーナーには、まずスポーツに対する情熱が欠かせません。しかし、それだけではなく、トレーニングやケアを通じて人をサポートする立場である以上、「教えるのが好き」「人の役に立ちたい」という気持ちが強い人に向いています。
また、選手や学生の立場に立って考え、気持ちを汲み取れる共感力やコミュニケーション力も重要です。
さらに、思うような成果が出なかったときに原因を探り、諦めずに向き合える粘り強さや分析力も求められます。小さな変化にも気づける観察力や、継続してサポートできる責任感も大切な資質です。
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